シンクタンクの光と影 2018 2 25
書名 米朝「偶発」戦争
著者 日高 義樹 PHP
さっそく興味深いところを引用しましょう。
以下は、引用です。
アメリカ政治の中核として、
アメリカ政府が実行すべき政策を、
検討、計画、立案してきたシンクタンクが、
今、軒並み怪しげな組織に乗っ取られようとしている。
今、ワシントンの専門家の間で、
最も注目されているのが、
「フュージョンGPS」という小さなシンクタンクである。
「ウイークリー・スタンダード」のフレッド・バーンズ編集長が、こう言っている。
「トランプ大統領を政治的に追い詰めているロシア怪文書というのは、
紛れもなくフュージョンGPSが作り上げたものだ。
これをマスコミに宣伝させて、
アメリカをひっくり返すような大騒ぎを起こした」
バーンズ編集長によれば、
フュージョンGPSは、クリントン財団から、
莫大な寄付金を受け取り、
トランプ大統領を追い落とすための怪文書を作成した。
(以上、引用)
クリントン財団については、
2016年3月20日に書評で取り上げた、
以下の本を参照してください。
「Clinton Cash by Peter Schweizer」
「クリントン・キャッシュ」
(外国政府と企業がクリントン夫妻を「大金持ち」にした手法と理由)
政治資金 2016 3 20
書名 Clinton Cash by Peter Schweizer
クリントン・キャッシュ
外国政府と企業がクリントン夫妻を「大金持ち」にした手法と理由
著者 ピーター・シュヴァイツァー あえば 直道 監修 メディアコミュニケーション
確かに、2001年1月20日に、
クリントン夫妻がホワイトハウスを出ていくときは無一文だった。
しかし、今や、クリントン夫妻は、大金持ちになっている。
さて、この本から気になるところを引用しましょう。
「著者は、外国の企業や投資家、政府が関わった金融取引に焦点を当てて調査をした。
海外の利益団体が、アメリカで政治運動に献金することはできない。
しかし、彼らも、講演に対してならば、『御礼』を支払うことができる。
また、クリントン財団に『寄付』をすることならばできる」
「ワシントン・ポストによれば、2001年から2012年における、
クリントン夫妻の総所得は、少なくとも、1億3650万ドルだったという」
「ビル・クリントンが集めている講演料は、前例がないほど巨額で、
1回あたり50万ドルや75万ドルを超える時もある」
(引用、以上)
これを「世界中から愛されたクリントン財団」と言うこともできるでしょうが、
外国政府と企業が、クリントン夫妻を「大金持ち」にしたとも言うことができるでしょう。
この本は、すでに中国政府もロシア政府も読んでいるでしょうから、
クリントン夫妻の「弱点」になるでしょう。